タイトルの通りです。
小島アジコさんのtweetおよびブログ記事「最近、ブログが不自由になってきたと思いませんか?」を読んで思ったことをつらつらと書きたいなと思います。
はてなブログに投稿しました 最近、ブログが不自由になってきたと思いませんか? – orangestarの雑記 https://t.co/QLSDEpZ2Qb pic.twitter.com/WtofHHsrz9
— 小島アジコ@801ちゃん+3巻28日発売 (@ajico_k) 2014, 12月 31
内容をざっくりまとめると「インターネットが開放的になった反面、ク○リプや炎上のリスクが高まり、自分だけの意見を言いにくくなった」というものです。
ブログの内容に関しては、僕もまあそうだよねと思います。
昔まとめサイトか何かで、ネット炎上に関して
「昔のインターネットは砂利道のようなものだった。車のスピードは出しづらいけれど、事故を起こしても被害は少ない。しかし今はその道路が舗装された。みんな速いスピードで車を運転するから、一回の事故で命を落としてしまうこともある。」
というニュアンスの例えを見て得心した憶えがあります。(これは車=言葉、道路=つながりやすさ、事故=炎上 で例えています)
結局これはネットサービスの普及、快適さの向上というメリットに伴うデメリットでしかないのです。
小島アジコさんのブログの中で具体的な解決策は挙げられていませんが、もし炎上を防ぎたければ「ブログのコメント機能を消す」「会員制のメルマガにする」などの手段をとれば良いでしょう。
ただその手段を取ると情報が一方的になってしまったり、閉じたものになってしまったりする懸念もあります。
これからネットで何かを書く人は、情報の双方向性、開放性というメリットと、炎上リスクというデメリット、これら多数の要素についてのトレードオフを考えなければならないかもしれません。
もっとも僕は「そんなもんコメント消せば良いじゃん、twitterもフォロワー4桁いくようだったらやらなきゃいいのに。」という意見です。
さらに言えば「出版するのが一番良い、そうすれば出版社の人が守ってくれる。」という意見です。
ついでに東浩紀さんのtweetも紹介させていただきます。
一般的にネットで公開する文章は、事実を紹介するジャーナリズム以外のものは、(1)炎上して自分が傷つくか、(2)各所配慮して「いいね!」が沢山つくけどそもそも内容が退屈か、(3)だれにも読まれずスルーされるかの3パターンに集約するので、ぼくは個人的には可能性を感じていません。
— 東浩紀 hiroki azuma (@hazuma) 2014, 7月 16
ネットはジャーナリズムには向いているけれど、批評とか思想とか「考察」にはまったく向いていないというのが、個人サイト立ち上げから15年経ったぼくの結論です。だれにも押しつける気はないけど、とにかくぼくは経験的にそういう結論に辿り着きました。というわけで会報やメルマガなんですね。 — 東浩紀 hiroki azuma (@hazuma) 2014, 7月 16
これについても同感です。
でも別に僕はブログを炎上させない方法を議論したいのではありません。
上で紹介した小島アジコさんや東浩紀さんの意見は、作り手側、書き手側としての意見です。
それに対して僕が今回考えたいのは「読み手側はどうあるべきなのか」です。
例として僕にはフォロワーが5桁6桁いる人のtwitterでの苦労は想像できません。そんなものを経験したことがないからです。また僕は小島アジコさんのように面白い漫画を描くこともできないため、漫画を描くことの苦労も想像できません。(私の想像など絶するような苦労と苦難でしょう)
しかし小島アジコさんのブログ記事内での第3節目にある「文章を書くのにはコストがかかる。」という意見には共感できました。なぜなら実際にブログを書いてその苦労を経験したことがあるからです。
結局どういうことかというと、
書き手側の立場を一度経験しなければ、書き手の苦労は想像し辛い
ということです。かといって、ブログ経験者でなければブログにコメントしてはいけない、と言うつもりもありません。そんなことを言えば漫画を描いたことのない僕が漫画のレビューなぞ出来なくなってしまいますから(笑)
では「相手の立場になって考えよう」という、月並みなお説教でもするのか?と思った人もいるでしょう。
そうではありません。自分は読み手側に過ぎないと思っている、そんなあなたにも「必ず書き手側になる瞬間」があるではありませんか。
そうです、あなたがコメントする瞬間です。
その瞬間あなたも書き手になるのです。
必要なのは「発信者としての意識」それだけだと思います。あなたのコメントは”あなたの”コメントとして残り続けるということをくれぐれも忘れずにいてください。本当の匿名などありません。
…というわけで声を大にして言いたいことはこれだけです。
コメントを書くとき、その瞬間に読み手のあなたは書き手になる。
ネットの中は全て土俵の上、本当の匿名など存在しない。
逆にあなたのコメントやリプライが晒されることだってあり得る時代。
だから真摯な気持ちで文章を推敲する。
そうすればブログを書いた人の苦労がほんの少し想像できるようになる。
そしてそのコメントやリアクションは、ブログの書き手にもきっと伝わる。
これはブログに限らず、tweetや絵でも同じ。
生みの苦しみを知る者たれ。
…以上です。
某掲示板に書きこみしている人にも同じこと言うの?とツッコミをもらうならば、いや掲示板には好きに書けばいいよと答えます。それに作り手側が取り合わなければならない義務なんてありませんから。
また途中に挿し込みたい画像もあったのですが、文脈と主題に合わないので後付けで紹介させていただきます。
魔界のオッサン(web連載)の360回目と、アニウッド大通りの2巻からの引用です。
どちらもとても面白い漫画です。
~(以下蛇足)~
にしてもtwitterだけに関して言えば、僕もあまりファンの作家さんにやってほしくないと思っています。作品の告知ならそれ用に公式アカウントを作ればいいだけですからね。
そもそもSNS自体害悪だなーと思ってる古い人間です(笑)
自分の子供が将来スマホを持ったら何て言えばいいのかなーと不安です。
本音を言えば「SNSなんぞやってキョロキョロするな、自分と向き合え、というか机に向かえ。」です。
↓クリックしてもらえるととても嬉しいです。
にほんブログ村