『HUMANITAS ヒューマニタス』 山本亜季
掲載雑誌「ビッグコミックスペリオール」(小学館)
作品紹介
超弩級の新才。圧倒的筆致で放つ、戦士列伝
盲目の剣士・オセロット。
冷戦下・旧ソ連のチェス王者・ユーリ。
極北の鯨ハンター・エナ。
人は何のために生まれ、死んでいくのか・・・!?
この星の片隅で抗い続けた者たちを描く
鮮烈の戦士列伝―――!!
(小学館公式サイトより引用)
管理者より
あらすじの通り、様々な時代や国々で、命をかけて戦った者たちの叙事詩短編集です。
ただし個の自由と意思が尊重される現代世界とは違い、彼・彼女らは部族のため、民族のため、そして国のために戦います。
悪く言えば運命に翻弄される生き方であるのかもしれません。
しかし『乙嫁語り』などもそうですが、人間は大昔からそのように、共同体の存続と伝統のために身を捧げ、定められた生き方で、時に命を懸けてきたのです。その幸・不幸は現代の価値観や尺度では測れません。なぜなら彼らはみな、生きるために生きるからです。(どう生きるか、という自由や意思は、生命が危険に晒されることが無くなった現代になって初めて生まれたものですからね)
だからこそ、この漫画に出てくる主人公達の生き様は、誇り高く、清らかで美しいです。
また作者の山本さんの筆力もすさまじく、緻密で、それでいて迫力と躍動感のある絵柄で、妥協が無くまさに絵に魂がこもっています。特に最後のイヌイットのエナの物語では、大自然の荒々しさと、エナの美しさの描写に神々しさを感じました。
『乙嫁語り』、『ヴィンランド・サガ』、『アフター0』、あと『リクドウ』などが好きな方におススメします。
管理者イチオシの漫画です。
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