やまさん~山小屋三姉妹~

『やまさん~山小屋三姉妹~』 坂盛
掲載Webサイト「となりのヤングジャンプ」(集英社)

内容紹介(ヤングジャンプ公式ボイコミ紹介より引用)
特盛連峰には“雲海小屋”という三姉妹が経営する山小屋があった。
そこには色々な思いを背負った登山客がたくさん訪れて…。

“雲海小屋”名物の温泉や、少し歩いたところで見られる御来光!
普段食べてるインスタントラーメンも格別の味…!?
心と体の休憩に山小屋をお一ついかが?
山頂手前の第2のお家! 7合目マイペースコメディ! 今シーズンも小屋開けです!

管理者より
この漫画は運動経験ほぼ無しの青年、西園寺くんが、ある事故をきっかけに三姉妹が営む山小屋を手伝うことになって、徐々に山の営みにのめり込んでいく物語です。

この作品の大きな特徴は、山小屋などに荷物を運ぶ「歩荷(ぼっか)」の仕事がとても丁寧に描かれていることです。
初めて読んだときは珍しい視点だなと思い、新鮮に感じました。(山漫画ではなく、山小屋漫画なのです)

作品の雰囲気もいわゆる”ゆるふわ”ではありません、遭難や事故など容赦なく描かれます。
しかしそんな厳しさと隣り合わせの日常でたくましく、健やかに生きる登場人物たちの緊張感とコメディのバランスが、読んでいてとても心地よいです。
そしてなにより三姉妹モノというのが漫画として華やかで、読み応えがありますね笑

そんな『やまさん~山小屋三姉妹~』を象徴するお話として紹介したいのが、2巻収録の15, 16話のファーストエイドに関するエピソードです。(作者がXで紹介されていたので、↓のリンク先で16話を読むことができます)

こちらは西園寺くんと、三姉妹の末っ子のかほちゃんが協力して負傷者を救助するお話です。
元々かほちゃんには幼いころに転落事故を目撃したトラウマがあって、その回想も少しショッキングなのですが、なにより負傷者の怪我の程度が「転んで顔を負傷して、流血は酷くないものの眼球突出しかけている」という、現実によくありそうだなと思わせる絶妙な事例なのです。(直接的な怪我の描写は無いです)

生々しいかもしれませんが、良い教材だなと思いました。
たかが「転ぶ」されど「転ぶ」…。『これで死ぬ アウトドアに行く前に知っておきたい危険の事例集』

管理者イチオシの漫画です。まずは2巻までどうぞ。

参考画像(画像クリックで引用話数表示)

”やまさん~山小屋三姉妹~” 1巻第2話より引用
”やまさん~山小屋三姉妹~” 2巻第20話より引用
”やまさん~山小屋三姉妹~” 3巻第29話より引用
”やまさん~山小屋三姉妹~” 3巻第29話より引用
”やまさん~山小屋三姉妹~” 3巻第29話より引用

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