ワールドトリガー弧月製作記その2等(3Dモデリング)

前回に引き続き、3Dで弧月を作ってみた記録の続きです。

3Dプリンタでの造形品はまだ届いておりませんが、モデルそのものは完成しました。

画像の数が多く雑なまとめですみません。また長さの単位はcmからmmに変更して統一しています。

8.試作品を見て柄の形状を変更する。

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上の写真は前回紹介した試作版の柄ですが、握りづらいと感じたので形状を変更していきます。

また厚みを8.0mm→8.5mmに増やしました。(長さは240mm、幅は28mmのままです)

(…実は後々、結局10mmまで厚みを増量します。)

フィレットも曲率半径を大きくし、筋彫りの幅と深さを大きくしました。

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9.刀身を3次元化する。

前回で平面形は決まったので、円弧上の断面をスイープさせて刀身を作ります。

両刃の剣なので”カタナ”という感じがし辛いかもしれませんが、ここは原作を再現することを優先します。

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根本はこんな感じ。

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実は断面を日本刀ぽくしたver.も作ったので参考に。

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一見かっこいいですが、弧月っぽくは無いのでボツにしました。(また、この形状だと体積が増えてコストが上がってしまうので…)

10.エッジを落とす。

このままだと危ないので、刃を丸め、先端部を切り落とします。

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これで完成ーーー!と言いたいところですが、このままではサイズと予算の関係で発注は出来ないので、分割し、中をくりぬいていきます。あと、鞘も作らないといけないですね。

11.柄、刀身の接合部を作る。

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刀身が別に作った柄の中にスポッとささるように、0.5mmのすきまを開けた凸凹を作ります。

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実物を見ない限りなんとも言えませんが、0.5mmというクリアランスが適切かどうかまったく分かりません。入らない…となってしまうのか、逆にスカスカになってしまうのか…。

12.刀身と鞘の中身をくりぬく。

体積を減らすために中をくりぬきます。柄と刀身を合わせるとサイズが1m近い巨大なものなので、少しでも薄くせねば。

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13.刀身を分割する。

刀身を4分割します。

最初は上下の2分割の予定でしたが、積層時の歪みを少しでも防ぐため、またサポート材を極力使わないようにするために、真ん中も分割することにしました。(後々の鞘も同様に4分割します)

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14.見積もりをする。(2回目)

現時点での柄と刀身でいくらかかるのか見積もりしていきます。

①柄(長さ240mm、厚み8.5mm、幅28mm)

2-8_grip

②刀身(長さ720mm、厚み5.0mmを四分割したもの)

2-8_blade

③柄+刀身(体積74584.8mm3)

2-8_grip-blade

何度か試したのですが、データの配置の仕方は値段に影響しません。体積のみで決まります。

刀身と柄は同時に注文したほうが、ナイロンの場合4,540 + 4,839 – 7,912 = 1,467円お得になります。(後々厚みを増やすので9,000円近くに値上がりするのですが。。。)

15.鞘を作る

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はい、この時点でもうなんか刀を抜き差しできそうな気がしませんよね…。あとあと聞いて知ったのですが、実は日本刀は鞘への抜き差しができるように根本が曲がって、先端にいくほど真っすぐになっているらしいです。

考えれば至極当たり前のことなんですけれど…。

今回作った弧月のモデルは先がバナナみたいにカーブしているので、抜き差しはかなり絶望的です。

とりあえず隙間を1mm近くとってスカスカにします。刀身と鞘の中にそれぞれ磁石を埋め込み、固定をするつもりでモデリングしていきます。(磁石用の穴は後々作ります)

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鞘も刀身と同様4分割します。(パッと見2分割ですが左右にも割れます)

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16.腰への取り付けを考える。

弧月である以上腰に取り付けられなければいけません。

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実際のところ弧月は腰のベルトとのボタン止めになっています。よし、じゃあレザークラフト用のツールとバネホックボタンを買って…というのはちょっときついので、ここは妥協します。

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こんな感じで、シャックルを通してそれにフックをひっかける感じです。

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シャックルを選ぶ際にはちょっと計算しています。ただこれも上手くいくかどうか…。

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よしこれで完成ーーー!と言いたいところですが、まだ終わりません。

17.マグネット差し込み用の穴を作る

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直径10mm、厚み1mmの磁石をはめ込む穴(直径10.5mm)を刀身内部と鞘内部に作ります。

…で、最後の最後に問題発生。

鞘に深さ1mm以上の穴をくりぬこうとすると残った厚みが薄すぎて(0.2mm!)造形できない、というメッセージをDMM様から頂いてしまいました。

そこで柄、鞘全体の厚みを8.5mm→10mmに増やします。(1Dスケール)

その際に刀身も5.0mm→5.88mmに厚みが増しています。

磁石も鞘側は1.0mm→0.5mmに薄くしました。

18.見積もりをする。(3回目)

①柄(長さ240mm、厚み10mm、幅28mm)+刀身(長さ720mm、厚み5.88mmで四分割)、体積87746.5mm3

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②鞘、(厚み10mmで四分割したもの)、体積145454mm3

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9,049 + 14,035 = 23,084円!!

抜き差しできるか分からない鞘に14,000円はちょっと…と正直思ったのですが、中がやすり掛けできるようにするための四分割でもあるので、磁石の力を信じて発注します。

ついでに、STLへの変換時はポリゴンメッシュ間の最大距離0.005mmにしています。ちょっとというかかなりデータ容量が大きくなってしまいましたが、趣味なのでその辺は気にしない。

19.完成品を眺める

DMMのデータチェックも問題なく通ったので、あとは発注して来るのを待ちます。

表面処理や塗装方法についてまだ何も考えておりませんが。

最終形はこんな感じです。

いくつになっても男子は刀を振り回すのが好きだろう?

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CADでの作業は終了ですが、まだ製作が残っておりますからね。

次回に続く…かな?

(2022/04/10追記)続きの記事を更新しました。
ワールドトリガー弧月製作記その3等(3Dプリンタ)

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