みなさんは漫画を読んでいて体が震えたことはありますか。「ジ~ン」となったり、「ブルッ」となったり。
では『気が付けばページをめくらずにはいられない』という、ある種の「無我の境地」に立ったことはありますか?別の言い方すれば「ゾーン」に入ったことはありますか?
この境地に踏み込まされた作品を、僕は勝手に「奇跡の一冊」と呼んでいます。と言っても多感な中高生時代の話です。
というわけで、そんな僕の「奇跡の一冊」を紹介していきたいと思います。全部で四作品、予定しています。
まずは一つ目、はじめの一歩44巻です!!!!
はじめの一歩(44) (講談社コミックス) コミック – 1998/8/10
実はこれには主人公の試合は収録されていません。主人公の先輩の鷹村守の世界タイトルマッチが描かれています。
ジュニアミドル級のWBCチャンピオンであるブライアンホークに挑む鷹村。しかし鷹村の階級はミドル級なので、普段よりも一階級下まで減量をしなければなりません(鷹村は普段から減量にかなり苦しんでいます)。
その減量苦が描かれた42巻、そしてホークの変則的なスタイルに苦しめられつつも、なんとかくらいつく前半戦が描かれた43巻を経ての、この44巻です。
簡単なあらすじはここまでにします。この44巻は、何より鷹村がかっこいいんです!
後半の5R目を超えて減量によるスタミナ切れでボロボロになりながらも、今までの練習に感謝しつつ戦い続ける姿に、涙を流さずにはいられませんでした。
少し脱線すると、僕は「結んでいる(固めている)髪」がほどけるorほつれるシチュエーションが大好きです。この44巻の鷹村もそうで、リーゼントがほつれてボロボロな様子が格好いいんですよね。他に例を挙げると
- 嘘喰い14巻(門倉雄大)
- 電脳コイル26話(イサコ)
- 魔法少女まどか☆マギカ9話(佐倉杏子)
などでしょうか。(脱線終わり)
そして第7R、鷹村はホークの拳によって意識を失います。
しかし…。
互角になった第8ラウンド、死力を尽くすホークと鷹村。そして決着がつきます。
紹介するのはこれくらいにしましょう。これ以上は言葉で説明しても意味がありません。
いつ読んでも体が震える一冊です!
それにしてもはじめの一歩は本当に長く続いている名作だと思います。
はじめの一歩はコンビニで試合ごとにまとまった大判のペーパーパックが販売されていることがあります。興味が湧いた人はそれを読んでみるのもありだと思います。(途中から読み始めても大いに楽しめる作品です)
はじめの一歩(1) (講談社コミックス) コミック – 1990/2/9 (126巻既刊 2021年3月)