ワールドトリガー 空閑の性格について等

ワールドトリガーに関するちょっと穿った、というかちょっと嫌らしい見方をした考察です。一言でいうと、空閑の性格と”正論”に関するお話です。

同作品記事はこちら
ワールドトリガー 1巻 2巻 3巻 4巻 5巻 6巻 7巻 8巻 9巻 10巻以降

一巻の紹介にもあった通り、暴力を暴力で返す空閑と、それを否定する真面目な修。しかし修自身も、自分の”ことなかれ主義”が不良たちの増長を招いていたのも事実、と自覚しています…。
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特に第一話の空閑は描写が好戦的で(ちょっとやりすぎと修正したのかな?)、これは最近の少年漫画にしてはなかなか珍しいタイプの人間だなーと最初は思いました。それと同時に、世の中の「きれいごと」に一石を投じるいい意見だなと思いました。

それは「やられたらやり返すことは是は非か」、ということに対する議論につながるからです。

僕はやり返すことに賛成な立場です。しかし現実世界でそういったいじめや嫌がらせを受けたとき、やり返せる自信がありません。なぜなら単純に、やり返すには勇気がいるからです。

それ故に、僕は修の行動を、建前では”真面目”と言いつつも、本音では”ことなかれ主義”と批判しています(しかし仕方ないとも思っています)。自分への災厄ならまだ我慢できるにしても、自分の大事な友人や家族が災いにさらされたとき、やり返してはならないと諭すのか?と問いたくなるからです。

ワールドトリガーの一巻で、空閑がとてもいいことを言っています。「いざって時に自分を守れるのは自分の力だろ」と。そうです。世の中で生きてくためには、自衛のための努力が必要なのです。病気にかからないようにするためには、手洗いうがいをしなければなりませんし、交通事故に合わないようにするためには、危険運転する車から距離を取らなければなりません。
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しかし不運なことに、その災厄を回避できない場合もあります。その時はどうするのでしょうか。

日本は立派な法治国家ですので、交通事故や窃盗、目立った外傷などがあればきちんとした証拠を届け出て、法的に解決してもらうのが一番楽でしょう。しかし立派な暴力の一つであるいじめや嫌がらせに関しては別です。見ることが不可能なあなたの「心の傷」を、法は十分にくみ取って、裁きを行うことができるのでしょうか。また、目立った武力的な暴力にしても、法も恐れぬ無法者が今まさにあなたに襲い掛かろうとしたとき、法はあなたのことを何も守ってくれません。後で相手がどのように裁かれようと、あなたが傷を負ったという事実には変わりないのです。

例え武力的行為にあたるとしても、自分を脅かす要素を排除しようとすることは、「未来の」自分を自衛するための立派な努力として肯定されるべきなのではないか、とすら思うのです。その「自分を脅かす」というものの線引きが、とても、とても難しいですが。

さらに、僕は捻くれているので、「暴力を暴力で返すな」と言う人間は、自分がやり返す勇気がないから勇気ある人間を妬み、それを強制しようと足を引っ張っている卑怯な人間だとすら思っています。一応フォローしておくと、三雲君は違います。その強い正義感ゆえに本気で暴力を否定しており、空閑に対して妬みという感情は芽生えていないようです。(申し訳程度の考察)

ちょっと脱線した気もしますが…、僕が賛同し主張するポイントは一つだけです。「自分の身を守ろうと思うなら、法だけに頼ってはいけない」ということです。法を否定するつもりは毛頭ありません。しかし、それだけでは不十分なのです。ワールドトリガーを読んで、空閑君の台詞にちょっと思うところがあったので、このブログで紹介させていただきました。

最後に、この記事はちょっとお説教くさくなってしまいましたが、ワールドトリガー自体は説教くさい漫画ではないので(汗)、近未来SFアクションをお楽しみくださいな。

ワールドトリガー 1 (ジャンプコミックス)

 

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